『僕のサーカス』
2001年11月3(祝)16.00/19.00二回公演
福井県坂井町いねすホール
配役
ロイ・ハッド(ロイ・ハッド大サーカス団長。中島ボイル。)
むう(ロイ・ハッド大サーカス団の女優。八田幸恵。)
ぱっくん(ロイ・ハッド大サーカス団の経理担当。服部有希。)
靴下(ロイ・ハッド大サーカス団の女優。吉田妙子。)
ハールクイン(ロイ・ハッド大サーカス団の道化。伊藤恵一。)
イズリントン(ロイ・ハッド大サーカス団の道化。タジマール。)
こっち(ロイ・ハッド大サーカス団の女優。コウノヒロコ。)
来(ロイ・ハッド大サーカス団の女優。呼び込み役。皆都いづみ。)

いんこ(ル・シルク・デュ・ポロションの女優。吉田沙恵子。)
枕元(ル・シルク・デュ・ポロション代表。大野裕之。)
つよし(ル・シルク・デュ・ポロション男優。マッチョ。オガキ。)
ロートレック(ル・シルク・デュ・ポロション男優。丸山潤。)
バアア(ロイ・ハッド女優。のちに移籍。山下多恵子。)
インド(ロイ・ハッド大サーカス団の男優。後に移籍。砂守岳央。)

ANGEL(丹羽実麻子。) 他。

the Staff 全て2001年4月公演に同じ。  

 福井県坂井町役場から、町おこしの一環として公演とワークショップの依頼があったのが、2001年2月。ちょうど、4月京都公演の脚本執筆中で、「坂井町でも上演可能なもの」という条件を念頭において書かれたのが『僕のサーカス』だった。ゆえに、この作品は、坂井町のために作られたとも言える。今回は、人口12000人の坂井町の広大な田んぼの真ん中に位置する「いねすホール」の事実上のこけら落しとなったという光栄に預かった。  
 準備もあわせて三日間福井に滞在したが、初日の作業終了後に係の方に連れていってもらった温泉や、お昼に食べた名物のそばなど、普段の公演では味わえない気分を 楽しんだ。  
 準備の初日と二日目には、それぞれスタッフと役者のワークショップを開催した。 隣町からも多くつめかけ、演劇への関心の高さをうかがわせた。この様子は、福井新 聞にも大きく取り上げられた。
 配役には新人を多く抜てきし、4月公演とは違ったミュージカルに仕立て上げた。 この時期、京都、東京、福井、大阪とツアー公演で回ったのだが、それぞれの都市で、 お客さんの笑うポイントやノリなどがすべて違っていて、やっている方としても難し く、また興味深かった。福井のお客さんは、子供や家族連れ、お年寄りが多く、終始 わきあいあいとした雰囲気だった。これはまったく理想的な客層で、小劇場は若者、 ミュージカルは女性、商業演劇や歌舞伎は年輩の女性、などと客層がわかれているの は、ロンドンでは見られない日本特有の現象である。その意味で、町中のみんなが見 に来てくれているという盛り上がりは、演劇の原点を見る思いがした。
 ヴェテラン・メンバーが大阪公演にかかりっきりだったため、「むう」役に八田幸恵、「ANGEL」役に当時新人の丹羽実麻子を起用するなど、中堅・新人中心の配役で、 熱のこもった舞台となった。結果、京都公演よりもアンサンブル重視のいい舞台になっ たと思う。また、客演に京都の小劇場界でフリーで活動中のコウノヒロコさんをお迎 えし、劇全体のクオリティをあげることが出来た。
 2002年度も福井県坂井町での招待公演が決まっている。団員のなかには、坂井町の 皆さんの温かい拍手と大自然のなかでの公演が忘れられず、「東京公演よりも福井公 演に出たい」という役者やスタッフもたくさんいるほど、次回公演を楽しみにしている。

RETURN TO PROFILE-TOP