『てまわしオルガン』

京都教育文化センター大ホール
2002年 5/ 9(木)7.00
      10(金)7.00
      11(土)5.00

The Staff
作曲・脚本・演出=大野裕之
振り付け=ミス・イヴォンヌ、マキタ・キャロット、沖田宇宙人 、皆都いづみ
オーケストレイション=ブライアン=タン、陽葦華、ふむふむ、今西鬼監督、川口智士、大野裕之
舞台監督=竹内充春、砂守岳央
照明=三澤裕史
舞台美術=三宅智子
音響=西村崇
小道具=近藤由利子
衣装=中島ボイル、森谷直子
宣伝美術=服部有希、山神智子
制作=和久愛子
名誉制作=みさちゃん

The Company
じゅんこ 吉田妙子
しんら 高木夏子
たかし 服部有希
刑事 山下多恵子
こまわりオルガン 皆都いづみ、森住裕里、山口レイチェル
ねまわしオルガン 吉田沙恵子
オーツキ 悠来
孔雀 八田幸恵
旗野教授 砂守岳央
旗野助手 森山ゆい
助手五郎 鷲尾直彦
助手十郎 中島ボイル

リブラ 大野裕之
まわしオルガン 丹羽実麻子

ensembles 梅崎萌、丸山潤、タジマール、真岬直江、オガキ、山本千聡、チダ・カヤノ、森谷直子、サンポール、上條麻依、平岡未有、垣谷真未


<概要>
 謎の死を遂げた演出家と歌わなくなったてまわしオルガン。劇団の存続をめぐって 対立する役者たちもとに、ある刑事が真相を究明するために訪れる。そんななか、死 んだ演出家の幻影が歌い始める・・・。


 97年初演のとっても便利のヒット作が2年半ぶりに再演。三演目となる今回は 劇中劇『Cafe Happy Marriage』の演出を大幅に変更、異なる物語が同時に進行して いくことでカフェの華やかで少しノスタルジックな雰囲気を表現した。またミス・イ ヴォンヌ振り付けによるカフェの踊り子達のダンスもこのシーンの見どころの一つと なった。
 配役は「てまわしオルガン」役に丹羽実麻子、「じゅんこ」役に吉田妙子を起用するなど、2001年度入団の新人の活躍が目立った。「リブラ」役は初演と同じく大野裕之が、「しんら」役はすっかり劇団の顔となった高木夏子が、「たかし」役は服部有 希が演じるなどして、ヴェテラン・中堅が要所を固め、新人の個性をうまく引き出す 配役となった。
  劇団とっても便利にとって初の東京公演となった2001年の『バイセクシュアルな夕 暮れ』が、キャラクター個々の力量で魅せる舞台であったとするなら、今回の『てま わしオルガン』はアンサンブルの魅力を存分に生かした舞台であったと言える。冒頭 のダンスシークエンスからはじまり、葬列のシーン、カフェのシーン、そしてラスト に到るまで、アンサンブルが見事に劇を構築していった。今後の劇団とっても便利の 方向性の一つを示す舞台となった。  次回東京・大阪ツアー『美しい人』は、キャラクターの魅力に加えて、磨きがかかっ たアンサンブルの面白さで、さらにスリリングな舞台になることであろう。

 なお、前年『僕のサーカス』で樹立した、京都教育文化センター大ホールでの一日 あたりの動員記録を、この『てまわしオルガン』5/11日公演で、またもや大幅に更新 した。総動員も春の京都公演としては最大を記録した。

 今回の『てまわしオルガン』の最終公演は、ちょうどロンドンで21年間続いた『キャ ッツ』の最終公演と同じ日だった。われわれがミュージカルを志すきっかけとなった 『キャッツ』の終焉。今度は、われわれの作品がきっかけとなって、誰かがミュージ カルを志すような、そんな作品を作っていきたいと決意を新たにした公演だった。

じゅんこ
カフェの踊り子達
てまわしオルガン
誰もがスターになりたがっている!
てまわしオルガンとリブラ
あなたのもとにいくわ・・・


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