(1999年10月14日 大阪千里万国博ホール)


『てまわしオルガン』
作曲・脚本・演出:大野裕之
舞台監督:中屋宏隆、竹内充春
振付:林美織、マキタ・キャロット、森田さやか、
    沖田文子、きぬきぬ、ミス・イヴォンヌ
オーケストレイション:川口智士、ブライアン=タン、非足鼻、
            伊藤智子、大野裕之、今西規之
音響:かもちゃん
照明:薄井めぐむ
衣装:松井昭子
絵制作:谷口千春
舞台美術:大瀬藍、織田教授
宣伝美術:山神智子、今西規之
制作:中屋宏隆
非常に名誉ある制作:みさちゃん

the Company
後藤裕子(てまわしオルガン)
のむらしんいちろう(リブラ)
山下多恵子(じゅんこ)
竹内充春(たかし)
榊阿希子(しんら)
佐藤夏理(刑事)
セミマール秋葉(演出助手)
北村アリコ(演出助手)
竹之内愛(ねまわしオルガン)
沖田文子(こまわりオルガン)
森田さやか(こまわりオルガン)
高木裕美(おおまわりオルガン)
きぬきぬ(おおまわりオルガン)
服部有希(しんらの恋人=オーツキ)
若山カミラ(孔雀)
伊藤恵一(松田教授)
大野裕之(松田教授の女性助手キャシー)
吉田悠来 中山拓 谷口千春 辻麻衣子

 ストーリー
 謎の死を遂げた演出家。それ以来歌わなくなったてまわしオルガン。物言わぬ二人をよそに、劇団員たちは、それぞれ、やめていくもの、残るもの、新しい劇団の旗揚げを企むものなど、勝手なふるまいをしていく。そこに、演出家の死の秘密をさぐる刑事が現われる。演出家の死には不自然な点が数多く残ると言うのだ。刑事と劇団員は、その秘密を、過去の作品のなかから探っていく。

 概要
 劇団とっても便利のヒット作が二年振りに再演、かつ大阪での初登場ということで気合いも入りました。今回は、二年前に比べてカーストを大幅に入れ替え、中堅・新人中心の公演となりました。  今回は、9月初旬のハードな合宿の成果が、歌にダンスに出たと思います。

 マキタ・キャロットと森田さやかが、(大野作品では)初振り付けを担当し、それぞれ2幕1場、2幕3場のダンスの振りを担当した。マキタは、2年前には振りがなかったところに振り付けをしたので、事実上、2幕1場の演出に大きく貢献した。次回公演『あの歌が思い出せない』では、演出助手を担当することが決定している。森田も、バレエ出身ながら、バレエにとらわれない振り付けで見事な構成力を示した。

 秋の公演になると主演する男GREY竹内は眉カットというハプニングに見舞われながらも、好演。じゅんこ役の山下多恵子は2年前よりだいぶ歌唱力がアップした。鍵となる役(てまわしオルガン、リブラ)をますだ美季・大野裕之より引き継いだ後藤裕子・のむらしんいちろうは、前任者とは異なった世界を作り上げた。
 しんら役の榊阿希子、刑事役の佐藤夏理は、劇団とっても便利出演2作目ながら、堂々とした存在感で主役の二人を演じ切った。いずれも大変難しい役柄である。
 今回、演出助手役は二人(セミマール秋葉、北村有子)に増え、また、こまわりオルガン(沖田文子、森田さやか)に加えて、出演者の強い要望から「おおまわりオルガン」(きぬきぬ、高木裕美)という役も作られた。いずれも大ホールでの群像劇にふさわしく演出しなおされたものである。
 また、昨年に引き続き、見事、二年連続、演劇祭参加団体中・観客動員トップを記録した。


PHOTOS FROM てまわしオルガン


リブラが自殺し、そして刑事がやってくる。 時は遡り・・・さぁ練習を始めましょう。
♪みんなが思ってるほど・・・ そうですか、そういう脚本だったのですか。

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